給湯器の交換は、結論から言えば、どのようなシチュエーションでも、「給湯器交換を専門に行っている業者」に頼むのが安い・早い・信頼性が高いのですが、その他の業者も含めて、ここではどうすれば最適な業者を選べるのか、その手順と方法を解説していきます。
給湯器交換を依頼できる業者はどこ?
給湯器交換を頼める窓口は、次の6タイプに整理できます。特徴をサッと押さえて、あなたの状況に合う選択肢から当たりを付けましょう。
- 給湯器交換の専門店
 自社施工や専門在庫を持つことが多く、価格が出しやすい・工期が早いのが強み。相見積もりの本命。
- ガス会社(都市ガス・LP)
 安全面と保守体制は安心感あり。一方で中間コストが乗りやすく割高になることも。
- 家電量販店
 ポイントや長期保証を付けやすい。多くは下請け施工で納期・価格は店舗と在庫次第。
- ホームセンター
 受付~施工まで窓口一本化で依頼は簡単。こちらも下請け施工が中心で価格はやや高めになりがち。
- リフォーム会社・工務店
 他の工事と一括手配できる利便性。ただし給湯器は専門外のこともあり、価格・品質のばらつきに注意。
- 地元の水道・設備店
 近場で小回り・緊急対応に強い。取り扱い機種や在庫が限定されるケースがある。
- メーカー(リンナイ・ノーリツなど)の窓口は、実作業を販売店やサービス店へ手配する形が一般的。最終的な施工窓口は上記いずれかになります。
給湯器交換専門業者のメリット・デメリット
| メリット | デメリット | 
|---|---|
| 給湯器に特化しているため、専門知識と経験が豊富。 複数のメーカーの製品を扱っており、選択肢が豊富。 価格競争が激しいため、比較的安価に交換できる可能性がある。 24時間365日対応など、緊急時の対応が早い場合が多い。 | 業者の規模や信頼性にばらつきがあるため、見極めが必要。 悪質な業者に当たると、不当な高額請求や手抜き工事のリスクがある。 | 
専門知識と豊富な経験
給湯器に特化しているため、機種選定から設置まで的確な判断と施工が期待できます。
豊富な選択肢から最適提案
複数メーカーの製品を横断的に扱うため、予算や機能に応じた最適な給湯器を提案してもらえます。
価格競争で安価に交換可能
業界内の価格競争が激しく、他業者と比較して安価に交換できる可能性が高いです。
緊急時の迅速対応
24時間365日対応の業者が多く、給湯器の故障時でも素早い対応が期待できます。
業者選びの見極めが重要
業者の規模や信頼性にばらつきがあるため、実績や口コミを十分に確認する必要があります。
悪質業者のリスクに注意
不当な高額請求や手抜き工事を行う悪質業者も存在するため、複数社での相見積もりが必須です。
ガス会社のメリット・デメリット
| メリット | デメリット | 
|---|---|
| 大手企業が多く、支払い・運営の安心感がある 既存のガス契約があり、連絡や請求が一本化しやすい 保安(ガス漏れ点検等)体制・緊急対応の窓口が整っている 地域担当との面識があれば相談しやすい | 給湯器交換は主業ではないため、在庫が薄く納期が延びやすい 協力会社・グループ会社経由になり、中間マージンで割高になりがち 自社常駐の有資格工事人ではなく、外注施工で品質にばらつきが出ることがある 取り扱いメーカーが限定され、機種の選択肢や価格の柔軟性が低い 見積が「一式」中心になりやすく、内訳が不明瞭なケースがある | 
安心感・保安体制
大手ガス会社は24時間受付や保安業務の知見があり、連絡先が明確。緊急時の初動は安心材料です。一方、実際の施工は委託になる場合があるため、工事保証の窓口(ガス会社か施工会社か)は事前に確認を。
価格・納期
本体在庫を常備しないケースが多く、繁忙期は手配待ちで着工が遅れがち。協力会社を挟む分、総額が高くなる傾向も。対策は、総額固定の可否・納期の明記・相見積もり。
施工体制と品質
外注施工の場合、誰が来るか/保有資格/再訪問費を契約前に書面で確認。工事保証の**期間・対象(配管漏れ、排気・ドレン処理等)**も要チェック。
機種・提案の幅
取引メーカー中心の提案になりやすく、横断比較や価格調整の余地が小さいことも。希望がある場合は型番・リモコン品番の指定で条件を揃えましょう。
こんな人に向く
「面識のある担当に頼みたい」「支払い・連絡を一本化したい」など安心感重視の方には相性◎。ただし価格と納期は他社と比較してから判断するのがおすすめです。
ホームセンターのメリット・デメリット
| メリット | デメリット | 
|---|---|
| 大手チェーンが多く、企業としての安心感がある 店舗が身近にあり、相談や問い合わせがしやすい ポイント還元や既存の会員特典を活用できる 他の住宅関連商品と一括で相談・購入できる | 受付窓口のみで、実際の施工は外注に丸投げ 中間マージンが発生し、費用が割高になりがち 即日対応はほぼ不可能で、緊急時に不向き 店頭での契約が必要で、手続きに時間がかかる | 
大手チェーンの安心感
全国展開する大手企業が多く、倒産リスクが低く企業としての信頼性があります。
アクセスの良さ
身近な場所に店舗があるため、気軽に相談や問い合わせができて便利です。
ポイント・特典の活用
既存会員のポイント還元や特典を活用でき、実質的な費用削減が期待できます。
ワンストップサービス
給湯器以外の住宅関連商品も同時に相談・購入でき、手続きを一本化できます。
実施工は外注頼み
受付窓口としての機能のみで、実際の施工作業は提携業者に丸投げしています。
中間マージンで割高に
仲介手数料が上乗せされるため、専門業者への直接依頼より費用が高くなりがちです。
緊急対応は困難
店頭手続きが必須のため即日対応は期待できず、給湯器故障の緊急時には不向きです。
煩雑な手続き
現地調査後に再度店頭での契約が必要で、時間と手間がかかります。

家電量販店のメリット・デメリット
| メリット | デメリット | 
|---|---|
| 大手企業が多く、企業としての安心感がある 家電製品との抱き合わせでお得になる場合がある ポイント還元や長期保証サービスを活用できる 店舗が多く、アクセスしやすい立地にある | 受付窓口のみで、実際の施工は外注に丸投げ 中間マージンが発生し、費用が割高になりがち 即日対応はほぼ不可能で、緊急時に不向き 店頭での契約が必要で、手続きに時間がかかる | 
大手企業の安心感
全国展開する大手家電量販店が多く、企業としての信頼性と安定性があります。
家電との抱き合わせメリット
他の家電製品と同時購入することで、セット割引などお得になる場合があります。
ポイント・保証サービス
既存のポイントシステムや長期保証サービスを活用でき、実質的な費用削減が可能です。
アクセスの良い立地
駅前や幹線道路沿いなど利便性の高い立地に店舗があり、相談しやすい環境です。
実施工は外注頼み
受付業務のみで実際の給湯器交換は提携業者に外注するため、直接管理ができません。
中間マージンで割高
仲介手数料が発生するため、給湯器専門業者への直接依頼より費用が高くなります。
緊急対応は期待できない
店頭手続きが必要なため即日対応は困難で、給湯器故障の緊急時には不向きです。
手続きが煩雑で時間がかかる
現地調査後に再度店頭での契約が必要で、複数回の来店が必要になります。
リフォーム会社のメリット・デメリット
| メリット | デメリット | 
|---|---|
| 他のリフォーム工事と一括で依頼できる キッチンや浴室改修と同時施工で効率的 住宅全体を考慮した総合的な提案が受けられる 既存の信頼関係があれば安心して依頼できる | 給湯器は専門外で知識・経験が不十分な場合がある 給湯器専門業者より費用が高くなりがち 給湯器の在庫を常備しておらず納期が延びやすい 取り扱いメーカーや機種が限定される場合がある | 
他工事との一括依頼が可能
キッチンや浴室などの他のリフォーム工事と給湯器交換を同時に依頼でき、手続きが簡素化されます。
同時施工による効率性
複数の工事を同時進行することで、工期短縮や作業効率の向上が期待できます。
住宅全体の総合提案
住宅全体のバランスを考慮した総合的なリフォーム提案を受けることができます。
既存の信頼関係を活用
過去に利用したことがあるリフォーム会社なら、信頼関係に基づいて安心して依頼できます。
給湯器の専門知識不足
給湯器交換が専門外のため、機種選定や施工において知識・経験が不十分な場合があります。
専門業者より割高
中間マージンや総合工事費として、給湯器専門業者より費用が高くなる傾向があります。
在庫不足で納期遅延
給湯器の専門在庫を持たないため、発注から納品まで時間がかかりやすいです。
機種選択肢の限定
取引関係のあるメーカーや機種に限定され、幅広い選択肢から選べない場合があります。
給湯器メーカー
| メリット | デメリット | 
|---|---|
| メーカー直接の高い技術力が期待できる 純正部品やアフターサービスが充実 製品保証やサポート体制が万全 メーカー公式の安心感がある | 依頼から設置まで時間がかかる(複数部署経由) 基本的に自社商品のみで選択肢が少ない | 
メーカー直接の高い技術力
自社製品を熟知したメーカー直属の技術者による、専門知識に基づいた確実な施工が期待できます。
純正部品とアフターサービス
メーカー純正部品の使用と充実したアフターサービスにより、長期的な安心が得られます。
万全な保証・サポート体制
メーカー公式の製品保証とサポート体制により、故障時の対応も迅速かつ確実です。
メーカー公式の安心感
リンナイやパロマなどの有名メーカー直接依頼による、ブランド力に基づく信頼性があります。
複数部署経由で時間がかかる
依頼受付から実際の施工まで複数の部署を経由するため、対応に時間がかかります。
自社商品のみで選択肢が限定
基本的に自社製品のみの取り扱いとなり、他メーカーとの比較検討ができません。
給湯器交換で後悔しないための業者選びのポイント
給湯器交換は高額な工事であり、業者選びを間違えると深刻なトラブルに発展する可能性があります。「安さだけで選んだら手抜き工事をされた」「追加費用を後から請求された」といった被害を避けるため、以下のポイントを必ず確認しましょう。
有資格者による施工の確認
給湯器交換にはガス機器設置スペシャリストや第二種電気工事士などの資格が必要です。無資格者による施工は法律違反であり、ガス漏れや火災などの重大事故につながる危険性があります。見積もり時に必ず有資格者が施工することを確認してください。
明確な見積もりと工事内容
「工事一式」といった曖昧な見積もりではなく、本体価格・標準工事費・追加工事費を明確に分けた詳細見積もりを要求しましょう。口約束ではなく、必ず書面で工事内容と総額を固定してもらうことが重要です。
複数業者での相見積もり
最低でも2〜3社から見積もりを取り、価格と工事内容を比較検討してください。極端に安い見積もりは手抜き工事のリスクが高く、逆に高すぎる場合は不当な上乗せの可能性があります。
工事保証とアフターサービス
施工後の不具合に対する工事保証の期間と範囲を事前に確認しましょう。信頼できる業者なら、最低でも1年以上の工事保証を提供しています。保証書の発行と緊急時の連絡先も必須です。
実績と口コミの確認
業者の施工実績や利用者の口コミを事前に調べることで、技術力や対応品質を判断できます。極端に悪い評価が多い業者や、実績が不明な業者は避けるのが賢明です。
適切な業者選びにより、安全で確実な給湯器交換を実現し、長期間にわたって快適な給湯環境を維持できます。

費用は「総額表示」かしっかり確認する
給湯器交換の費用は、本体代・工事費・出張費・廃棄処分費などすべてを含んだ「総額」で提示されているか必ず確認しましょう。
「工事一式○○万円」といった曖昧な表記ではなく、各項目の内訳が明記された詳細見積もりを要求してください。特に以下の項目が含まれているかチェックが重要です。
- 給湯器本体価格
- 標準工事費(取り外し・取り付け)
- 出張費・交通費
- 既存給湯器の廃棄処分費
- 配管工事費(必要な場合)
見積もり書に「現地確認後に別途費用が発生する可能性があります」といった記載がある場合は、どのような条件で追加費用が発生するのか、その上限額も事前に確認しておきましょう。
口約束ではなく、総額固定である旨を書面で明記してもらうことで、後からの追加請求トラブルを防げます。複数業者で条件を揃えて比較することで、適正価格での給湯器交換が実現できます。
保証・アフターサービスは?
給湯器交換後のトラブルに備えて、保証内容とアフターサービス体制を事前に確認することは非常に重要です。
メーカー保証と工事保証の違いを理解する
給湯器本体にはメーカー保証(通常1〜2年)が付きますが、これとは別に施工業者独自の「工事保証」があるかを必ず確認しましょう。工事保証は配管接続部の水漏れや設置不良など、施工に起因する不具合をカバーします。
保証期間と保証範囲の明確化
信頼できる業者なら、工事保証は最低でも1年以上提供しています。保証書に以下の内容が明記されているかチェックしてください。
- 工事保証の期間(1年〜10年など)
- 保証対象となる不具合の範囲
- 保証対象外となるケース
- 修理費用の負担割合
緊急時の連絡体制
24時間365日対応や緊急時の連絡先が明確に記載されているか確認しましょう。深夜や休日にガス漏れなどの緊急事態が発生した際、迅速に対応してもらえる体制があると安心です。
保証書は契約時に必ず発行してもらい、内容をしっかりと確認してから署名することで、万が一のトラブル時も適切なサポートを受けられます。

緊急時の対応は?工事までの期間は?
緊急時の対応は?工事までの期間は?
給湯器は突然故障することが多く、特に冬場の故障は生活に深刻な影響を与えます。業者選びでは緊急時の対応力を重視しましょう。
24時間365日対応の確認
深夜や休日でも連絡が取れる業者かどうか確認してください。ガス漏れなどの緊急事態では、迅速な初期対応が安全確保に直結します。
最短施工期間をチェック
- 即日対応可能か
- 在庫状況による納期の違い
- 繁忙期(冬場)の対応状況
在庫確保の重要性
人気機種や特殊な設置条件の給湯器は、在庫がない場合数週間以上待つことがあります。メーカー取り寄せになると1ヶ月以上かかるケースもあるため、専門業者のように常時在庫を確保している業者が安心です。
緊急時こそ業者の真価が問われます。事前に対応スピードと在庫状況を確認し、いざという時に頼れる業者を選びましょう。
支払い方法は?
給湯器交換は10万円を超える高額工事のため、支払い方法を事前に確認しておくことが重要です。
対応可能な支払い方法
- 現金払い
- クレジットカード決済
- 銀行振込
- 分割払い・リボ払い
- ローン対応
注意すべきポイント
工事前に全額前払いを要求する業者は避けましょう。一般的には工事完了後の支払いが基本です。クレジットカードのポイント還元やキャッシュレス決済のメリットを活用したい場合は、対応業者を選ぶことで実質的な費用削減につながります。
分割払いを希望する場合は、手数料や金利も含めて総額を比較検討してください。
給湯器交換の費用の相場
給湯器交換を検討する際、最も気になるのが費用面ではないでしょうか。適正価格を知らずに業者選びを進めると、相場より高額な費用を請求される可能性があります。
給湯器の種類(ガス給湯器・エコキュート・石油給湯器など)や設置条件によって費用は大きく変動するため、事前に相場を把握しておくことが重要です。また、工事内容や追加作業の有無によっても総額は変わってきます。
適正価格での給湯器交換を実現するために、まずは費用相場について詳しく確認しておきましょう。

まとめ|給湯器交換は専門業者への相見積もりが成功のカギ
給湯器交換を成功させるためには、適切な業者選びが最も重要なポイントです。
最適な依頼先は給湯器交換専門業者
価格・技術力・対応スピードのバランスを考えると、給湯器交換専門業者が最も優れた選択肢です。豊富な専門知識と在庫確保により、適正価格での迅速な対応が期待できます。
必ず複数業者で相見積もりを取る
どの業者に依頼する場合でも、最低2〜3社からの相見積もりは必須です。価格だけでなく、工事内容・保証・対応力を総合的に比較することで、後悔のない業者選びができます。
業者選びで確認すべき重要ポイント
- 総額表示での明確な見積もり
- 有資格者による施工
- 工事保証とアフターサービス
- 緊急時の対応体制
- 支払い方法の選択肢
給湯器は10年以上使用する重要な設備です。目先の安さだけに惑わされず、信頼できる業者を選んで安全で快適な給湯環境を手に入れましょう。適切な業者選びにより、長期間にわたって安心して使える給湯器交換が実現できます。


 
			 
			 
			 
			

