エラーコード39(390)は、サーモカップル(炎温度センサー・燃焼室温度センサー)の異常を検知した際に発生するエラーです。
この記事では
- エラーコード39/390が表示される原因
- エラーコード39/390の直し方・対処法
- エラーコード39/390を直せない場合の修理・交換
について詳しく解説しています。

黒川精一 (SKG株式会社代表取締役)
「液化石油ガス設備士」「ガス消費機器設置工事監督者」「TES工事士」「第二種電気工事士」など給湯器関連の多数の資格を持つ「給湯器」の専門家。三菱電機・ジャパン建材・東京ガス関連会社など住宅設備機器関連会社に従事した経験を元に、創業50周年の歴史を持つSKG株式会社の代表取締役に就任。
給湯器のエラーコード39/390とは?表示される原因
給湯器のエラーコード「39(390)」は、サーモカップル(炎温度センサー・燃焼室温度センサー)の不具合を検知した際に発生するエラーです。サーモカップルとは、バーナーの炎温度や燃焼室の温度を常時監視して、正常な燃焼状態を確保し過熱を防ぐ重要な安全部品です。このセンサーや配線に異常があると、エラーコード39/390と表示されて給湯器の運転を停止します。
燃焼の安全に直結する部分のエラーのため、早急な原因の特定が求められます。
エラーコードの違い
- 39:サーモカップル異常(旧型機種の表示)
- 390:燃焼室温度センサー異常(新型機種の表示)
いずれも対処法は共通です。
サーモカップル(炎温度センサー)の役割
- 炎の温度監視
バーナーの炎が正常な温度範囲にあるか常時監視する - 異常燃焼の検知
過熱や不完全燃焼などの異常を早期に検知する - 安全装置としての機能
異常を検知すると自動的にガスを遮断し危険を防ぐ
主な発生原因
- サーモカップル(センサー)本体の故障
センサー素子の経年劣化や破損 - センサーの汚れ・煤の付着
燃焼による煤やカーボンがセンサーに付着し正確な検知ができない - 配線・コネクタの接触不良
経年劣化や湿気による断線やショート - センサーの取り付け不良
サーモカップルが正しい位置に設置されていない - 制御基板の不具合
温度信号を処理する基板側の回路異常 - 燃焼室の異常
バーナーの目詰まりや燃焼不良により異常な温度が発生 - 排気不良
排気口の詰まりにより燃焼室内が過熱する - 一時的なノイズ・誤検知
電気的ノイズや瞬間的な接触不良
エラーコード39/390の直し方・対処法
39/390エラーの対処法は以下の通りです。
- 全てのお湯の使用をストップする
- 給湯器のリモコンの電源を切る
- 給湯器本体の電源を切る
- 5分ほど待ってから給湯器の電源を入れ直す
- リモコンの電源を入れ直す
上記の方法を試して、39/390エラーが消えたらお湯が出るか試してください。
お湯が出ない場合は再度39/390エラーが出ます。その場合は故障の可能性が高いので、使用をストップし、速やかに当社までお問い合わせください。
ユーザーができるセルフチェック
- リモコン表示の確認
エラーが一時的なものか、繰り返し表示されるかを記録する - 排気口の確認
給湯器の排気口が塞がれていないか、鳥の巣などの異物がないか目視で確認する - 異臭の確認
ガス臭や異常な燃焼臭がしないか確認する - 炎の色の確認
給湯器の点火時に炎が赤やオレンジ色になっていないか確認する(青い炎が正常) - 異常音の確認
燃焼時に普段と違う音がしないか確認する - 給湯器周辺の環境確認
本体が濡れていないか、排気口が塞がれていないかを確認する - 他のエラーとの併発確認
39/390以外のエラーコードが同時に出ていないか確認する
給湯器本体カバーの取り外しや内部部品の確認・修理は行わないでください。サーモカップルは燃焼室内の高温部に設置されており、誤った作業は火傷・感電・ガス漏れのリスクがあります。また、ガス臭や異常な燃焼臭がする場合はすぐに使用を中止し、ガス栓を閉めて換気を行い、ガス事業者または修理業者に連絡してください。

直らない場合の原因例と修理の目安
- サーモカップル(炎温度センサー)の故障
センサー素子の劣化や破損で交換が必要 - センサーの汚れ
センサーに付着した煤やカーボンの清掃、または交換が必要 - 配線・コネクタの接触不良
経年劣化や湿気により信号が正常に伝わらない - 制御基板の異常
温度信号を処理する基板回路の異常 - バーナーの汚れ・不完全燃焼
バーナーの清掃または交換が必要 - 排気システムの不良
排気口の詰まりや排気ファンの故障
修理費用の目安は、点検・診断で1〜2万円台、サーモカップル清掃・交換で2〜3万円台、バーナー清掃・交換で2〜4万円台、基板交換が加わると4〜6万円以上になる場合があります。設置から10年以上経過している機器は、他部品の劣化も進んでいる可能性があるため、本体交換を検討すると安心です。
定期的なメンテナンスの重要性
サーモカップルは燃焼室内に設置されているため、使用を続けるうちに煤やカーボンが付着しやすい部品です。以下のような定期メンテナンスが有効です。
- 年1回の定期点検
専門業者による燃焼状態の確認とセンサー清掃 - 排気口の定期確認
半年に1回程度、排気口が塞がれていないか目視確認 - 異常の早期発見
炎の色や燃焼音に普段と違う点がないか注意する
定期的なメンテナンスにより、39/390エラーの発生を予防できます。
39/390エラーはDIYでの修理はNG
給湯器の交換・修理は無資格ではできません。ガス可とう管接続工事監督者・給水装置工事主任技術者など複数の資格が必要です。
無資格者が給湯器を修理・交換した場合、ガス漏れによる一酸化炭素中毒などの深刻な事故のリスクが有りますので、絶対に行わないで下さい。無資格で電気工事を行うと、電気工事士法違反となり、30万円以下の罰金または1年以下の懲役が科される可能性があります。同様に、無資格でガス工事を行うと、50万円以下の罰金が科される可能性があります。
また、DIYで手を加えられた給湯器については、メーカーの一切の保証対象外になりますので、給湯器の交換は必ず専門業者に依頼しましょう。
給湯器の修理・補修は、DIYでも可能な箇所もありますが、主に外部に露出している部分のみとなりますので、不測のエラーが出た際には、まずは当社までお問い合わせ下さい。

給湯器の修理の費用は?
| 小さな修理 (パイプの漏れ、センサーの調整など) | 5,000円〜15,000円 |
|---|---|
| 中程度の修理 (バルブの交換、配線の修理など) | 15,000円〜30,000円 |
| 大規模な修理 (ヒートエクスチェンジャーの交換、ガスバーナーの修理など) | 30,000円〜50,000円以上 |
給湯器の修理費用は、問題の種類や部品の交換が必要かどうかによって大きく変動します。不具合の症状だけで事前に金額を確定させるのは難しく、事前見積もりはあくまでもおおよその金額しか提示されず、基本的には実物の点検をしてから修理費用を算出します。
特に大規模な修理が必要になった場合、100,000円以上かかる場合もありますので、給湯器を交換したほうがオトクな場合もあります。

給湯器を交換する際の費用は?
給湯器交換を依頼できる業者には主に
- 給湯器交換専門店
- ホームセンター
- ガス会社
- 家電量販店
などがありますが、最も安いのは給湯器交換専門の業者です。
ホームセンターや家電量販店は、付近の施工業者を下請けとして使う窓口になっているだけですし、ガス会社はガスの契約やプロパンガス交換などが主業であって、給湯器交換は下請けやグループ会社に投げているケースが多くあります。
そのため、中間マージンが発生し値段が高くなる傾向があるので、給湯器の交換は専門業者に直接依頼するのがオススメです。
給湯器交換の依頼先は?
当サイトでは関東地方でオススメの給湯器業者を紹介しています。給湯器を交換する際の大事なポイントなども解説していますので、給湯器業者をお探しの方は参考にしてみてください。
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