エラーコード10(100)は、給湯器が能力ダウン運転状態になっていることを知らせるエラーです。
この記事では
- エラーコード10/100が表示される原因
- エラーコード10/100の直し方・対処法
- エラーコード10/100を直せない場合の修理・交換
について詳しく解説しています。

黒川精一 (SKG株式会社代表取締役)
「液化石油ガス設備士」「ガス消費機器設置工事監督者」「TES工事士」「第二種電気工事士」など給湯器関連の多数の資格を持つ「給湯器」の専門家。三菱電機・ジャパン建材・東京ガス関連会社など住宅設備機器関連会社に従事した経験を元に、創業50周年の歴史を持つSKG株式会社の代表取締役に就任。
給湯器のエラーコード10/100とは?表示される原因
給湯器のエラーコード「10(100)」は、給湯能力がダウンした状態で運転を継続していることを知らせる表示です。完全に停止するエラーではなく、給湯器は使用できますが通常よりも能力が低下した状態で動作しています。お湯の温度が上がりにくい、設定温度に届かないなどの症状が現れます。
能力ダウンの原因を特定し、早めに対処することで正常な運転状態に戻すことができます。
エラーコードの違い
- 10:能力ダウン運転(旧型機種の表示)
- 100:給湯能力ダウン運転(新型機種の表示)
いずれも対処法は共通です。
主な発生原因
- 給水温度が極端に低い
冬場など水温が低すぎて設定温度まで上げられない - 給水圧力が低い
水道の元栓が全開になっていない、または配管の詰まり - ガス供給圧力の低下
ガスメーターの遮断やガス圧の不安定 - 燃焼能力の低下
バーナーの目詰まりや燃焼室の汚れ - 複数箇所での同時使用
キッチンと浴室で同時にお湯を使うと能力不足になる - 熱交換器の詰まり・スケール付着
水垢やスケールが蓄積し熱効率が低下 - 排気口の詰まり
排気がスムーズに行われず燃焼効率が低下 - センサー類の劣化
温度センサーや水量センサーの誤検知
エラーコード10/100の直し方・対処法
10/100エラーの対処法は以下の通りです。
- 全てのお湯の使用をストップする
- 給湯器のリモコンの電源を切る
- 給湯器本体の電源を切る
- 5分ほど待ってから給湯器の電源を入れ直す
- リモコンの電源を入れ直す
上記の方法を試して、10/100エラーが消えたらお湯の温度が正常か確認してください。
エラーが消えない、または温度が上がらない場合は、以下のセルフチェックを行ってください。
ユーザーができるセルフチェック
- 給水元栓の確認
水道の元栓が全開になっているか確認する - ガスメーターの確認
ガスメーターが遮断されていないか確認する(赤ランプ点滅の有無) - ガス供給の確認
他のガス機器(コンロなど)が正常に使えるか確認する - 同時使用の回避
複数箇所でお湯を使用している場合は1箇所ずつ使う - 設定温度の確認
リモコンの設定温度が適切か確認する(極端に高温に設定していないか) - 排気口の確認
給湯器の排気口が塞がれていないか目視で確認する - 季節要因の確認
冬場の極端な低水温時は能力ダウンが起こりやすい - リモコン表示の確認
エラーが一時的なものか、繰り返し表示されるかを記録する
給湯器本体カバーの取り外しや内部部品の清掃・修理は行わないでください。バーナーや熱交換器は給湯器内部の高温部に設置されており、誤った作業は火傷・感電・ガス漏れのリスクがあります。セルフチェックで改善しない場合は、使用を続けずに点検をご依頼ください。

直らない場合の原因例と修理の目安
- 熱交換器のスケール詰まり
熱交換器の洗浄または交換が必要 - バーナーの目詰まり・汚れ
バーナーの清掃または交換が必要 - 温度センサーの劣化
センサーの交換が必要 - ガス供給系統の不具合
ガス配管やガス電磁弁の点検・修理が必要 - 給水配管の詰まり
配管の洗浄や部品交換が必要 - 制御基板の異常
燃焼制御が正常に行われず基板交換が必要
修理費用の目安は、点検・診断で1〜2万円台、熱交換器洗浄で2〜3万円台、バーナー清掃・交換で2〜4万円台、熱交換器交換で5〜8万円以上になる場合があります。設置から10年以上経過している機器は、他部品の劣化も進んでいる可能性があるため、本体交換を検討すると安心です。
冬場の能力ダウンについて
冬場は給水温度が極端に低くなるため、給湯器の能力が不足気味になることがあります。これは故障ではなく、給湯器の能力に対して水温が低すぎることが原因です。以下の対策が有効です。
- 設定温度を少し下げる
60℃設定を50℃にするなど、現実的な温度に調整する - 使用箇所を減らす
複数箇所での同時使用を避ける - 号数の大きい給湯器への交換
家族構成や使用状況に合わせて能力の高い機種に変更する
10/100エラーはDIYでの修理はNG
給湯器の交換・修理は無資格ではできません。ガス可とう管接続工事監督者・給水装置工事主任技術者など複数の資格が必要です。
無資格者が給湯器を修理・交換した場合、ガス漏れによる一酸化炭素中毒などの深刻な事故のリスクが有りますので、絶対に行わないで下さい。無資格で電気工事を行うと、電気工事士法違反となり、30万円以下の罰金または1年以下の懲役が科される可能性があります。同様に、無資格でガス工事を行うと、50万円以下の罰金が科される可能性があります。
また、DIYで手を加えられた給湯器については、メーカーの一切の保証対象外になりますので、給湯器の交換は必ず専門業者に依頼しましょう。
給湯器の修理・補修は、DIYでも可能な箇所もありますが、主に外部に露出している部分のみとなりますので、不測のエラーが出た際には、まずは当社までお問い合わせ下さい。

給湯器の修理の費用は?
| 小さな修理 (パイプの漏れ、センサーの調整など) | 5,000円〜15,000円 |
|---|---|
| 中程度の修理 (バルブの交換、配線の修理など) | 15,000円〜30,000円 |
| 大規模な修理 (ヒートエクスチェンジャーの交換、ガスバーナーの修理など) | 30,000円〜50,000円以上 |
給湯器の修理費用は、問題の種類や部品の交換が必要かどうかによって大きく変動します。不具合の症状だけで事前に金額を確定させるのは難しく、事前見積もりはあくまでもおおよその金額しか提示されず、基本的には実物の点検をしてから修理費用を算出します。
特に大規模な修理が必要になった場合、100,000円以上かかる場合もありますので、給湯器を交換したほうがオトクな場合もあります。

給湯器を交換する際の費用は?
給湯器交換を依頼できる業者には主に
- 給湯器交換専門店
- ホームセンター
- ガス会社
- 家電量販店
などがありますが、最も安いのは給湯器交換専門の業者です。
ホームセンターや家電量販店は、付近の施工業者を下請けとして使う窓口になっているだけですし、ガス会社はガスの契約やプロパンガス交換などが主業であって、給湯器交換は下請けやグループ会社に投げているケースが多くあります。
そのため、中間マージンが発生し値段が高くなる傾向があるので、給湯器の交換は専門業者に直接依頼するのがオススメです。
給湯器交換の依頼先は?
当サイトでは関東地方でオススメの給湯器業者を紹介しています。給湯器を交換する際の大事なポイントなども解説していますので、給湯器業者をお探しの方は参考にしてみてください。
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