エコキュートのエラーコード「H16」は、ヒートポンプユニット内の給水ポンプに異常があることを示しています。
このエラーが表示されると、お湯の供給が正常に行われなくなる可能性があります。
この記事では
- エラーコードH16が表示される原因
- エラーコードH16の直し方・対処法
- エラーコードH16を直せない場合の修理・交換
について詳しく解説しています。
黒川精一 (SKG株式会社代表取締役)
「液化石油ガス設備士」「ガス消費機器設置工事監督者」「TES工事士」「第二種電気工事士」など給湯器関連の多数の資格を持つ「給湯器」の専門家。三菱電機・ジャパン建材・東京ガス関連会社など住宅設備機器関連会社に従事した経験を元に、創業50周年の歴史を持つSKG株式会社の代表取締役に就任。
エコキュートのエラーコードH16とは?表示される原因
エコキュートのエラーコード「H16」は、給水ポンプの異常を示しています。主な原因として、給水ポンプの故障や、ストレーナー(フィルター)の詰まりが考えられます。
エラーコード「H16」の主な原因
- 給水ポンプの故障:給水ポンプは、貯湯タンクから水をヒートポンプユニットへ送り、加熱後に再びタンクへ戻す役割を担っています。このポンプが故障すると、水の循環が滞り、エラーが発生します。
- ストレーナーの詰まり:ストレーナーは配管内のゴミや異物を取り除くフィルターです。このフィルターが詰まると、水の流れが阻害され、給水ポンプに負荷がかかり、エラーが表示されることがあります。
- 一時的なシステムの誤作動:稀に、システムの一時的な誤作動や誤検知により、エラーコードが表示される場合があります。この場合、リセット操作で解消することがあります。
エラーコードH16の直し方・対処法
原因は複数考えられますが、まずは以下の方法を試してください。
エラーリセットを試す
まずはエコキュートのリモコンを再起動してみましょう。
- エコキュートのリモコンの電源を切る
- エコキュート本体の電源が入っているか確認する
- ブレーカーが作動していないか確認する
- リモコンの電源を入れ直す
一時的なシステムエラーの場合、これだけで問題が解決するケースがあります。まずはこのリセット操作を試してみてください。
ストレーナー(フィルター)の掃除
エラーコードの原因の一つに、ストレーナー(フィルター)の詰まりがあります。
- エコキュートの電源をオフにする
- 貯湯タンク下部のカバーを外す
- 止水栓を閉める
- ストレーナーを取り出す
- ストレーナーの汚れを掃除する
- ストレーナーを元に戻す
- 止水栓を開ける
- エコキュートの電源を入れる
※作業中は水漏れややけどに注意し、取扱説明書を参照してください。
ストレーナーの掃除はエラーコードの解消だけでなく、エコキュートの寿命を延ばすためにも重要なメンテナンスです。定期的な掃除を心がけることで、配管内の詰まりや効率低下を未然に防ぎ、快適で安全な使用が可能になります。また、掃除後に異常が解消されない場合は、内部の部品やシステムに問題がある可能性がありますので、速やかに専門業者に点検を依頼してください。
エコキュート本体の分解清掃はNG
外から見える範囲には異物が無い場合でも、エコキュート本体の奥深くに異物が混入してしまい、エラーが解除されないケースもあります。その場合、エコキュート本体を一旦分解して清掃する必要がありますが、DIYで分解清掃は行わないで下さい。
エコキュートはガスを取り扱う器具で、分解・組み立て時に何らかの不具合が起きた場合、ガス漏れ等の重大事故につながる恐れがあります。エラーH16がどうしても解除されない場合には、一度お問い合わせください。
それでもエラーが回復しない場合は故障の可能性アリ
これまでの対処法を試してもエラーコード「H16」が解消されない場合、給水ポンプやセンサーなどの部品が故障している可能性があります。この場合、自力での修理は難しいため、メーカーや専門の修理業者への依頼をおすすめします。専門家に診てもらうことで、故障箇所が特定でき、適切な修理や交換が行われます。
また、保証期間内であれば無償修理の対象になることもあるので、保証書を確認してみましょう。
エコキュートの修理・交換は自分でできる?
一般の方が自身でエコキュートの修理や交換を行うことは、以下の理由から避けるべきです。
エコキュートの修理や交換作業には法的な資格が必要です。「液化石油ガス設備士法」により、エコキュートの設置や修理は有資格者のみが行えることが定められています。
液化石油ガス設備工事の欠陥等による災害発生の防止のため、ガス栓と硬質管を接続する作業など特別な技能を必要とし、かつ、災害の発生防止に特に重要と認められる作業については、液化石油ガス設備士が従事しなくてはなりません。
また、無資格での作業は重大な事故を引き起こす可能性があります。具体的には
上記のような危険があります。
さらに、自分で修理や交換を行った場合、メーカー保証が無効になってしまう恐れもあります。
このように、エコキュートに関する作業には様々なリスクが伴います。そのため、修理や交換が必要な際は、必ず信頼できる専門業者に依頼するのをオススメします。
エコキュートの修理の費用は?
症状 | 修理費用の目安 |
---|---|
電源が入らない場合 | 14,000円~45,000円 |
お風呂の自動運転が反応しない場合 | 14,000円~45,000円 |
水漏れの場合 | 14,000円~45,000円 |
お湯が出ない、お湯が沸かない場合 | 16,000円~45,000円 |
リモコンが点灯しない場合 | 19,000円~45,000円 |
エラーコードが表示される場合 | 14,000円~156,000円 |
エコキュート給湯器の修理費用は、部品代、技術料、出張料を含む概算であり、故障の内容や部品の交換内容によって大きく変動します。修理費用を抑えるためには日頃からのメンテナンスが重要で、定期的な点検や清掃を行い、故障のリスクを抑えることが出来ます。
保証期間内であれば、修理費用が無料または割引になる場合がありますので、故障の際は保証内容を確認しましょう。
特に大規模な修理が必要になった場合、100,000円以上かかる場合もありますので、エコキュートを交換したほうがオトクな場合もあります。
エコキュートを交換する際の費用は?
エコキュート交換を依頼できる業者には主に
- エコキュート交換専門店
- ホームセンター
- ガス会社
- 家電量販店
などがありますが、最も安いのはエコキュート交換専門の業者です。
ホームセンターや家電量販店は、実際には地域の施工業者へ依頼を回す窓口の役割を果たしています。また、ガス会社もエコキュートの交換は自社で行わず、関連会社や下請け業者に任せることが多いのが現状です。
そのため、これらの業者に依頼すると中間マージンが発生し、費用が高くなる傾向があります。コストを抑えるためには、エコキュート交換専門の業者に直接依頼することが一番おすすめです。
エコキュートの修理・交換はどこに依頼すればいい?
エコキュートでお困りのことがあればみずほ住設にご相談ください!
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