三菱製エコキュートのエラーコード「H01」は、リモコンと貯湯ユニット間の通信に不具合が発生していることを示しています。このエラーが表示されると、システム全体の動作が不安定になり、給湯機能に影響を及ぼす可能性があります。と、正常にお湯が循環せず、沸き上げ機能が制限される可能性があります。
この記事では、以下の内容について詳しく解説します。
- エラーコードH01が表示される原因
- エラーコードH01の対処法
- エラーコードH01を解消できない場合の修理・交換方法
について詳しく解説しています。

黒川精一 (SKG株式会社代表取締役)
「液化石油ガス設備士」「ガス消費機器設置工事監督者」「TES工事士」「第二種電気工事士」など給湯器関連の多数の資格を持つ「給湯器」の専門家。三菱電機・ジャパン建材・東京ガス関連会社など住宅設備機器関連会社に従事した経験を元に、創業50周年の歴史を持つSKG株式会社の代表取締役に就任。
エコキュートのエラーコードH01とは?表示される原因
三菱エコキュートのエラーコード「H01」は、リモコンと貯湯ユニット間の通信に不具合が発生していることを示しています。このエラーが表示されると、リモコンの操作が正常に行えなくなり、エコキュート全体の動作が制限される可能性があります。
主な原因:
- 通信ケーブルの接続不良: リモコンと貯湯ユニットを繋ぐ通信ケーブルが正しく接続されていない、もしくは緩んでいる場合、通信エラーが発生します。
- 配線の断線や損傷: 経年劣化や外的要因で通信ケーブルが断線または損傷している場合、リモコンと貯湯ユニットの通信が途絶えることがあります。
- 制御基板の故障: 貯湯ユニットまたはリモコンの制御基板に問題が発生すると、通信が正常に行われなくなり、エラーが表示されます。
これらの原因により、エラーコード「H01」が表示されることがあります。エラーが発生した場合は、迅速に原因を特定し、適切な対処を行うことが重要です。
エラーコードH01の直し方・対処法
エラーコード「H01」はリモコンと貯湯ユニット間の通信に異常があることを示しています。原因が複数考えられるため、以下の方法を試してみてください。
システムのリセット
- リモコンからのリセット: 台所リモコンの「時計合わせスイッチ」と「給湯温度スイッチ」を同時に3秒以上押し、エラーを強制解除します。
- 貯湯タンクユニットからのリセット: 貯湯タンクユニットの漏電遮断器を1分間「切」にし、再度「入」にすることでリセットを行います。
通信ケーブルの確認
通信異常がある場合、ケーブルの状態を確認することが重要です。
- 電源の遮断: 作業前にエコキュートの電源を切り、感電防止のためブレーカーをオフにします。
- ケーブルの接続確認: 通信ケーブルがリモコンと貯湯ユニットに確実に接続されているか確認します。緩みがある場合は、しっかりと差し直してください。
- 配線の状態確認: ケーブルに損傷や断線がないか目視で確認します。配線に問題がある場合は、専門業者に交換を依頼してください。
リモコンの動作確認
エラーコードH01が表示される原因として、リモコン自体に問題が発生している可能性があります。以下の手順でリモコンの状態を確認してください。
- リモコンの表示確認: リモコン画面が正常に点灯し、エラーコード以外の表示が正しく行われているか確認してください。
- ボタン操作の確認: 各ボタンを押してみて、反応があるか確認してください。反応しない場合、リモコン自体に問題がある可能性があります。
- リモコン本体の状態確認: リモコンが落下や外部からの衝撃で破損していないか確認してください。異常が見つかった場合は交換を検討してください。
エコキュート本体の分解清掃はNG
外から見える範囲には異物が無い場合でも、エコキュート本体の奥深くに異物が混入してしまい、エラーが解除されないケースもあります。その場合、エコキュート本体を一旦分解して清掃する必要がありますが、DIYで分解清掃は行わないで下さい。
エコキュートはガスを取り扱う器具で、分解・組み立て時に何らかの不具合が起きた場合、ガス漏れ等の重大事故につながる恐れがあります。エラーH01がどうしても解除されない場合には、一度お問い合わせください。
それでもエラーが回復しない場合は故障の可能性アリ
これまでの対処法を試してもエラーコード「H01」が解消されない場合、リモコンと貯湯ユニット間の通信に関わる通信ケーブル、制御基板、またはリモコン自体に問題が発生している可能性があります。このような場合、自力での修理は難しいため、メーカーや専門の修理業者に依頼することをおすすめします。専門家による点検を受けることで、故障箇所を正確に特定し、適切な修理や交換が行われます。
また、エコキュートが保証期間内であれば、無償修理の対象となる場合があります。保証書を確認し、必要であればメーカーや販売店に連絡して対応を依頼してください。迅速な対応が、さらなる故障や不具合の拡大を防ぐための重要なステップとなります。


エコキュートの修理・交換は自分でできる?
一般の方が自身でエコキュートの修理や交換を行うことは、以下の理由から避けるべきです。
エコキュートの修理や交換作業には法的な資格が必要です。「液化石油ガス設備士法」により、エコキュートの設置や修理は有資格者のみが行えることが定められています。
液化石油ガス設備工事の欠陥等による災害発生の防止のため、ガス栓と硬質管を接続する作業など特別な技能を必要とし、かつ、災害の発生防止に特に重要と認められる作業については、液化石油ガス設備士が従事しなくてはなりません。
また、無資格での作業は重大な事故を引き起こす可能性があります。具体的には

上記のような危険があります。
さらに、自分で修理や交換を行った場合、メーカー保証が無効になってしまう恐れもあります。
このように、エコキュートに関する作業には様々なリスクが伴います。そのため、修理や交換が必要な際は、必ず信頼できる専門業者に依頼するのをオススメします。

エコキュートの修理の費用は?
症状 | 修理費用の目安 |
---|---|
電源が入らない場合 | 14,000円~45,000円 |
お風呂の自動運転が反応しない場合 | 14,000円~45,000円 |
水漏れの場合 | 14,000円~45,000円 |
お湯が出ない、お湯が沸かない場合 | 16,000円~45,000円 |
リモコンが点灯しない場合 | 19,000円~45,000円 |
エラーコードが表示される場合 | 14,000円~156,000円 |
エコキュート給湯器の修理費用は、部品代、技術料、出張料を含む概算であり、故障の内容や部品の交換内容によって大きく変動します。修理費用を抑えるためには日頃からのメンテナンスが重要で、定期的な点検や清掃を行い、故障のリスクを抑えることが出来ます。
保証期間内であれば、修理費用が無料または割引になる場合がありますので、故障の際は保証内容を確認しましょう。
特に大規模な修理が必要になった場合、100,000円以上かかる場合もありますので、エコキュートを交換したほうがオトクな場合もあります。
エコキュートを交換する際の費用は?
エコキュート交換を依頼できる業者には主に
- エコキュート交換専門店
- ホームセンター
- ガス会社
- 家電量販店
などがありますが、最も安いのはエコキュート交換専門の業者です。
ホームセンターや家電量販店は、実際には地域の施工業者へ依頼を回す窓口の役割を果たしています。また、ガス会社もエコキュートの交換は自社で行わず、関連会社や下請け業者に任せることが多いのが現状です。
そのため、これらの業者に依頼すると中間マージンが発生し、費用が高くなる傾向があります。コストを抑えるためには、エコキュート交換専門の業者に直接依頼することが一番おすすめです。
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