【コードF62】パナソニック製エコキュートのエラー対処法・原因・修理費用まで解説

パナソニック製エコキュートのエラーコード「F62」は、PFCサーミスターに断線または短絡が発生していることを示しています。このエラーが表示されると、電気系統の異常によりエコキュートの運転が制限される可能性があります。

この記事では、

• エラーコードF62が表示される原因
• エラーコードF62の直し方・対処法
• エラーコードF62を直せない場合の修理・交換

について詳しく解説します。

エコキュートのエラーコードF62とは？表示される原因

パナソニックエコキュートのエラーコード「F62」は、PFCサーミスターが断線または短絡していることを示しています。このエラーが表示されると、力率改善回路の温度監視機能に異常が発生し、エコキュートの運転が制限される可能性があります。

主な原因:

• サーミスターの断線: PFCサーミスターの内部配線が切れることで、温度検知が不能になります。これにより、回路の適切な温度管理ができなくなります。
• サーミスターの短絡: PFCサーミスター内部で短絡（ショート）が発生し、正常な温度検知ができなくなります。
• プリント基板の不具合: プリント基板上のPFCサーミスター関連回路に問題が発生し、温度検知システムが正常に機能しなくなります。
• 配線接続の問題: プリント基板とPFCサーミスター間の接続不良により、正確な温度情報が伝達できなくなります。

これらの原因により、エラーコード「F62」が表示されることがあります。エラーが発生した場合は、速やかに原因を特定し、適切な対処を行うことが重要です。特にPFC回路は電源の効率的な使用に関わる重要な部分のため、早急な対応が必要です。

エラーコードF62の直し方・対処法

原因は複数考えられますが、まずは以下の方法を試してください。

システムのリセット

• リモコンからのリセット: 台所リモコンの「時計合わせスイッチ」と「給湯温度スイッチ」を同時に3秒以上押し、エラーを強制解除します。
• 貯湯タンクユニットからのリセット: 貯湯タンクユニットの漏電遮断器を1分間「切」にし、再度「入」にすることでリセットを行います。

動作状態の確認

機器の異常な動作がないか、安全に確認できる範囲で以下の点検を行ってください。

• 異音の確認: 運転中に異常な音がしていないか確認します。
• 振動の確認: 機器に異常な振動がないか確認します。
• 運転状態の観察: 運転開始時や運転中の様子に普段と違う点がないか観察します。を確保します。

使用環境の改善

機器への負担を軽減するため、以下の対策を行ってください。

• 電源環境の確認: 同じ回路で大きな電力を使う機器を使用していないか確認します。
• 使用時間の調整: 連続運転を避け、適度な休止時間を設けます。
• 定期的な確認: 毎日の使用時に異常がないか注意を払います。

エコキュート本体の分解清掃はNG

外から見える範囲には異物が無い場合でも、エコキュート本体の奥深くに異物が混入してしまい、エラーが解除されないケースもあります。その場合、エコキュート本体を一旦分解して清掃する必要がありますが、DIYで分解清掃は行わないで下さい。

エコキュートはガスを取り扱う器具で、分解・組み立て時に何らかの不具合が起きた場合、ガス漏れ等の重大事故につながる恐れがあります。エラーF62がどうしても解除されない場合には、一度お問い合わせください。

それでもエラーが回復しない場合は故障の可能性アリ

これまでの対処法を試してもエラーコード「F62」が解消されない場合、PFCサーミスターの断線、短絡、またはプリント基板の重大な不具合が発生している可能性があります。このような場合、専門的な知識と技術が必要となるため、自力での修理は危険を伴い、メーカーや専門の修理業者に依頼することをおすすめします。

専門家による点検を受けることで、PFCサーミスターの詳細な診断、プリント基板の動作確認、電気系統の総合的な点検などを行い、異常箇所を正確に特定し、適切な修理や交換が行われます。特に、PFCサーミスターの異常は電源回路の効率や安全性に関わる重要な問題であり、機器全体の性能低下や故障につながる可能性があるため、迅速な対応が必要です。

また、エコキュートが保証期間内であれば、無償修理の対象となる可能性があります。保証書を確認し、必要に応じてメーカーや販売店に連絡して対応を依頼してください。PFC回路の異常は機器の基本的な電源管理に関わる重大な問題となる可能性があるため、早めの対応を行うことで、不具合の拡大や二次的な故障を防ぐことができます。