H16のまま運転を続けてもいい

推奨されません。保護制御が働くため使用を中止し、リセットと清掃後も再発なら点検を依頼してください。

一度消えてもすぐ再発する

給水ポンプ能力低下や逆止弁不良などの潜在不良が疑われます。早めに専門診断を受けてください。

冬だけ出やすい

凍結や吸気温度低下による循環不良の可能性があります。配管の保温と凍結対策を実施してください。

保証はどう確認する

型番・製造年・購入日・延長保証の有無を保証書で確認し、販売店またはメーカーに問い合わせてください。

入浴頻度や水質にもよりますが、月1回程度のストレーナー点検と定期的な配管洗浄がおすすめです。

【コードH16】コロナ製エコキュートのエラー対処法・原因・修理費用まで解説

H16は「ヒートポンプ内の給水ポンプ異常」を示す代表コードです。まずは安全を確保し、リセット
ストレーナー清掃
配管と循環の確認の順で一次対処を。改善しない場合は早めに点検を依頼してください（型番で意味や解除方法が異なるため、必ず取説も確認）

⇒ エラーのまま使わず、まずは無料相談

この記事では次の内容を解説します

エラーコードH16が表示される原因
自宅で安全にできる直し方・一次対処
直らないときの点検内容・修理費用の目安
交換を検討するタイミングと注意点

監修者

黒川精一　（SKG株式会社代表取締役）

「液化石油ガス設備士」「ガス消費機器設置工事監督者」「ＴＥＳ工事士」「第二種電気工事士」など給湯器関連の多数の資格を持つ「給湯器」の専門家。三菱電機・ジャパン建材・東京ガス関連会社など住宅設備機器関連会社に従事した経験を元に、創業50周年の歴史を持つSKG株式会社の代表取締役に就任。

⇒SKG株式会社公式HP

H16とは
表示される主な原因

コロナ製エコキュートでヒートポンプユニット内の給水ポンプ系の異常を自己診断した際にH16が表示されます。代表原因は次のとおりです（型番により名称・診断名は異なる）

給水ポンプの故障や能力低下
モーター不良や羽根車の固着で循環不足
ストレーナー（フィルター）の目詰まり
配管内のスライムや異物で流量が低下
エア噛み・配管閉塞・逆止弁不良
空気混入や詰まりでポンプが空転
配線やコネクタ接触不良
端子の酸化や抜けで誤検知
制御基板の異常
指令は出るがポンプ実動作が伴わない
凍結や極低温環境
冬季の凍結で循環路が遮断

ポイント
H16は循環流量の低下がトリガーになりやすいです。まずはフィルター清掃と循環ルートの確保が効果的です

H16の直し方・一次対処
安全にできる範囲

以下はご家庭で安全に実施できる順番です。改善しない
再発する場合は使用を止めて点検を依頼してください

① システムのリセット

リモコンからの解除
機種別のエラー解除操作でリセット（例の一つ
時計合わせ＋給湯温度の同時押し約3秒）
型番により手順が異なるため取説に従う
貯湯タンク側ブレーカー
タンク横の漏電遮断器を一度「切」
1分以上
「入」にして再起動

② ストレーナーの清掃（最重要）

止水と排水の準備
作業前に止水し周囲を養生
ストレーナーを取り外す
ヒートポンプユニット配管部のフィルターを外す
ぬめりや異物を除去
中性洗剤と柔らかいブラシで清掃し十分すすぐ
復旧後に試運転
湯はりや給湯の循環を確認しエラー再発の有無をチェック

③ 配管のエア噛み・閉塞・凍結を確認

配管の屈曲や押しつぶれ
屋外配管や浴室裏の折れや押し当てを目視確認
凍結の疑い
冬季は保温材の破損部や露出配管を確認し自然解凍を待つ
無理な加熱はしない
逆止弁の固着
戻りが悪いと循環不良になりやすい
再発時は点検依頼

④ 給水ポンプ周辺の目視点検

動作音
極端な異音や空転音が続く場合は停止して点検依頼
漏れ・にじみ
配管接続部やドレン周りの水漏れを確認
再発の有無
一時的に直っても再発する場合はポンプ能力低下の疑い

エラーリセットを試す

まずはエコキュートのリモコンを再起動してみましょう。

エコキュートのリモコンの電源を切る
エコキュート本体の電源が入っているか確認する
ブレーカーが作動していないか確認する
リモコンの電源を入れ直す

一時的なシステムエラーの場合、これだけで問題が解決するケースがあります。まずはこのリセット操作を試してみてください。

ストレーナー（フィルター）の掃除

エラーコードの原因の一つに、ストレーナー（フィルター）の詰まりがあります。

エコキュートの電源をオフにする
貯湯タンク下部のカバーを外す
止水栓を閉める
ストレーナーを取り出す
ストレーナーの汚れを掃除する
ストレーナーを元に戻す
止水栓を開ける
エコキュートの電源を入れる

※作業中は水漏れややけどに注意し、取扱説明書を参照してください。

ストレーナーの掃除はエラーコードの解消だけでなく、エコキュートの寿命を延ばすためにも重要なメンテナンスです。定期的な掃除を心がけることで、配管内の詰まりや効率低下を未然に防ぎ、快適で安全な使用が可能になります。また、掃除後に異常が解消されない場合は、内部の部品やシステムに問題がある可能性がありますので、速やかに専門業者に点検を依頼してください。

やってはいけないこと

本体分解
基板交換
配線変更
冷媒系作業

は行わないでください。重大事故や保証対象外につながります

⇒ エラー診断の相談をする

直らないときの点検内容と想定修理費

一次対処で改善しない場合に想定される専門点検と修理です
税込目安
機種や現場条件で変動

スクロールできます

主な点検・修理	症状の例	費用目安	所要時間
ストレーナー清掃・交換	目詰まり再発・破損	5,000〜15,000円＋出張・点検	30〜60分
給水ポンプ交換	循環不足・異音・空転	25,000〜55,000円＋出張・点検	60〜120分
逆止弁交換	逆流や戻り不良	8,000〜25,000円＋出張・点検	30〜90分
配線修理・コネクタ手直し	断続的な停止・誤検知	8,000〜20,000円＋出張・点検	30〜90分
配管洗浄・詰まり除去	スライムやスケール詰まり	8,000〜30,000円＋出張・点検	30〜120分
基板交換（ポンプ制御系）	指令不良・異常判定	30,000〜80,000円＋出張・点検	60〜120分

費用は目安
同時故障や部材入手性
施工条件により上下します。正確な見積は現地診断後にご提示します

交換を検討する目安

設置から10〜15年でポンプや弁類の劣化が顕在化
修理見積が高額（概ね10万円超）で他部位も劣化
再発が多い
性能不満が継続する場合

交換時は設置スペース
既存電源容量
配管取り回し、および自治体や国の補助金の可否を事前チェック。複数社での見積比較がおすすめです

よくある質問（H16）

H16のまま運転を続けてもいい
推奨されません。保護制御が働くため使用を中止し、リセットと清掃後も再発なら点検を依頼してください
一度消えてもすぐ再発する
ポンプ能力低下や逆止弁不良などの潜在不良が疑われます。早めに診断を
冬だけ出やすい
凍結や吸気温度低下による循環不良の可能性が高いです。保温と凍結対策を
保証の確認はどうする
型番
製造年
購入日
延長保証の有無を保証書で確認し、販売店またはメーカーへ
清掃の頻度
入浴頻度や水質にもよりますが、月1回程度のストレーナー点検と配管洗浄がおすすめです

⇒ 症状を送って最適な対処法を相談

エコキュートの修理・交換は自分でできる？

一般の方が自身でエコキュートの修理や交換を行うことは、以下の理由から避けるべきです。

エコキュートの修理や交換作業には法的な資格が必要です。「液化石油ガス設備士法」により、エコキュートの設置や修理は有資格者のみが行えることが定められています。

液化石油ガス設備工事の欠陥等による災害発生の防止のため、ガス栓と硬質管を接続する作業など特別な技能を必要とし、かつ、災害の発生防止に特に重要と認められる作業については、液化石油ガス設備士が従事しなくてはなりません。

引用元：経済産業省「液化石油ガス設備士」

また、無資格での作業は重大な事故を引き起こす可能性があります。具体的には

上記のような危険があります。

さらに、自分で修理や交換を行った場合、メーカー保証が無効になってしまう恐れもあります。

このように、エコキュートに関する作業には様々なリスクが伴います。そのため、修理や交換が必要な際は、必ず信頼できる専門業者に依頼するのをオススメします。

エコキュートの修理の費用は？

スクロールできます

症状	修理費用の目安
電源が入らない場合	14,000円～45,000円
お風呂の自動運転が反応しない場合	14,000円～45,000円
水漏れの場合	14,000円～45,000円
お湯が出ない、お湯が沸かない場合	16,000円～45,000円
リモコンが点灯しない場合	19,000円～45,000円
エラーコードが表示される場合	14,000円～156,000円