従来型給湯器とエコジョーズのコスト比較!ガス代はどれだけ違う?

「エコジョーズ給湯器?どんな違いがあるの?」
「今までの給湯器とエコジョーズ、どっちがいいの?」

エコジョーズは、少ないガスで効率よく水を加熱する環境に優しいガス給湯器です。

従来の給湯器と比べて本体価格は高いですが、ガスの使用量を抑えることができるため、ランニングコストが安くなります。そのため、家庭によってはエコジョーズが圧倒的にオトクな場合も。

そこで、従来型給湯器とエコジョーズの違いについてまとめました。エコジョーズを検討している方はぜひ参考にしてみてください。

監修者
監修者 黒川精一

黒川精一 (SKG株式会社代表取締役)

「液化石油ガス設備士」「ガス消費機器設置工事監督者」「TES工事士」「第二種電気工事士」など給湯器関連の多数の資格を持つ「給湯器」の専門家。三菱電機・ジャパン建材・東京ガス関連会社など住宅設備機器関連会社に従事した経験を元に、創業50周年の歴史を持つSKG株式会社の代表取締役に就任。

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目次

従来型給湯器とエコジョーズの違い

従来型給湯器は、ガスや電気を使って直接水を加熱するシンプルな仕組みを持ち、多くの家庭で広く使用されています。一方、エコジョーズは、排気ガスから熱を回収し再利用することで、エネルギー効率を大幅に向上させた給湯器で、その分ガス代が安くなりますが本体価格が高くなります。

従来型給湯器は本体価格は安いがガス代が高い

従来型給湯器は、最も一般的なガス給湯器で、ガスを燃焼させて直接水を加熱します。シンプルな構造で信頼性が高く、設置も簡単なため、多くの家庭で長年使われてきました。しかし、エネルギー効率はあまり高くありません。多くの熱が排気ガスとして失われてしまいます。

エコジョーズはガス代が安いが本体が高い

エコジョーズは、排気ガスを再利用することで、従来型よりも高いエネルギー効率を実現したガス給湯器です。燃焼時に発生する高温の排気ガスを熱交換器で回収し、その熱を利用して水を加熱します。これにより、エネルギー消費を抑えつつ効率的な給湯が可能となります。

日々のガス代が従来型に比べて安い一方、新しい給湯器に交換する際の費用が2万円~10万円ほど従来型より高く、初期費用がかかります。また、ドレン水(汚水)が出る為、排水できる環境下でないと設置できません。

従来型とエコジョーズのどちらがお得?

給湯器の交換を検討する際、従来型とエコジョーズのどちらを選べばお得なのかは、以下により変わります。

  • 各家庭のお湯の使用量(ガス代の差)
  • 給湯器本体のタイプによる価格差
  • 契約しているガス会社によるガス代の料金差

単純比較は非常に難しいのですが、「本体価格差が大きいケース」で「一般的なガス料金」×「毎月の平均のガス代が8,000円程度」として算出すると、初期投資が高いエコジョーズでも約7~8年でランニングコストの差でペイ出来る計算になります。

ただ、いずれにしても条件差が大きいので、従来型とエコジョーズのどちらを選ぶかは下記を基準に検討しましょう。

マンションやアパートで1~2人暮らしの場合

通常は従来型の方がお得です。特にマンションやアパートなどに設置されている「壁掛け式」や「パイプシャフト式(PS式)」の給湯器は、従来型とエコジョーズの価格差が大きく、お湯(ガス)の使用量がそれほど多くない1~2人暮らしの場合、エコジョーズでガス代が安くなっても本体の価格差をペイ出来ないケースが多く、従来型の方がお得です。

但し、寒冷地で温水式の床暖房を使用していたり、1日に何度もお風呂のお湯を入れ替えるようなご家庭の場合、エコジョーズの方がお得な場合があります。目安としては毎月のガス代平均が8,000円を超えている場合は、エコジョーズにした方が長期的に見た費用は抑えられます。

マンションやアパートに大人数でお住まいの場合

マンションやアパートによく見られる「壁掛け式」や「パイプシャフト式(PS式)」の給湯器で、3人以上でお住まいのご家庭の場合、どちらが良いかはケースバイケースです。

お湯(ガス)の使用量を基準に検討するのがベターで、目安としては毎月のガス代平均が8,000円を超えていて、その状況が今後も変わらない可能性が高い場合には、エコジョーズにした方がお得と言えます。

ただし、初期投資の差をランニングコストでペイできる年数が長い(5~8年)為、今後引っ越す予定があったり、子どもが数年後に独立してお湯の使用量が減る可能性がある場合には、従来型で初期投資を抑えた方がお得なケースもあります。

一軒家にお住まいの場合

一軒家によく見られる「据え置き型」のガス給湯器の場合、従来型とエコジョーズの本体価格差が小さい(2~4万円程度)ケースが多く、通常はエコジョーズにした方がトータルコストは安くなります。

ただし、単身でお住まいの場合には、一度ガス代をチェックしてみましょう。毎月の平均が4,000円~5,000円程度しかかかっていない場合、ランニングコストの差でペイできる年数が長くなり大差が無くなる為、従来型で初期費用を安くすませても問題ありません。

エコジョーズは設置できない家もある点に注意

エコジョーズはガス代が安くなり、家庭によっては従来型よりお得な場合もありますが、ご自宅の環境によって設置できないケースがあります。

エコジョーズはドレン水という排水方法を定められた汚水が排出されるため、設置する際にドレン排水が義務付けられています。その為、下水へ繋がる場所へ排水するホースを伸ばせないような環境下の場合、エコジョーズは設置することが出来ません。

エコジョーズを設置したい場合には、その点を必ず予め設置業者に確認の上、交換しましょう。

メンテナンスにも多少の差がある

従来型かエコジョーズには、維持管理の手間とコストにも若干の差があります。通常はそれほど気にしなくても良い点ですが、違いを理解しておきましょう。

従来型給湯器の維持管理

従来型給湯器は、そのシンプルな構造からメンテナンスが比較的容易です。一般的には、年に一度の点検と清掃で十分です。しかし、燃焼効率が低いため、燃焼室や配管のクリーニングが必要になることがあります。また、古くなると故障が頻発しやすくなり、修理費用が増加することがあります。

エコジョーズの維持管理

エコジョーズは万が一早期に故障した場合、修理費用が従来型より高くなるリスクがあります。また、排気口・吸気口周りの清掃は重要で、メンテナンスを怠るとガス代の節約効果が薄れる可能性があったり、屋外に露出するドレン排水のホースには落ち葉や埃が溜まりやすいため、定期的なメンテナンスが必要です。

環境への影響

給湯器の選択は、環境への影響も考慮する必要があります。従来型給湯器とエコジョーズは、それぞれ異なる環境負荷を持ちます。エコジョーズは、省エネ技術により排出されるCO2の量を削減できるため、環境に優しい選択肢となります。一方、従来型給湯器は燃焼効率が低いため、より多くのCO2を排出する傾向があります。

従来型給湯器の環境負荷

従来型給湯器は、燃料の燃焼によって直接水を加熱するため、CO2の排出量が多くなります。特に古いモデルでは、燃焼効率が低いため、より多くのガスを消費し、その結果としてCO2の排出量も増加します。これにより、環境への負荷が大きくなります。

エコジョーズの環境性能

エコジョーズは、排熱回収システムを活用して高いエネルギー効率を実現しているため、ガスの消費量が少なく、CO2の排出量も抑えられます。これにより、環境への負荷が軽減されます。また、省エネ効果により、温室効果ガスの排出削減にも寄与します。環境意識の高い家庭には、エコジョーズが適した選択肢となるでしょう。

エコジョーズの省エネ技術とは

エコジョーズは、省エネ性能に優れたガス給湯器です。エコジョーズは、排気ガスの熱を再利用することで、従来型給湯器に比べて大幅なエネルギー効率を実現しています。具体的には、燃焼時に発生する高温の排気ガスを熱交換器で回収し、その熱を利用して水を加熱する仕組みです。これにより、燃料の使用量を減らし、ガス代を節約することが可能です。

排熱回収システム

エコジョーズの最大の特徴は、排熱回収システムです。このシステムは、通常捨てられてしまう排気ガスの熱を再利用することで、効率的に水を加熱します。従来型給湯器では、この熱が無駄になってしまいますが、エコジョーズではエネルギーの無駄を最小限に抑えることができます。

高効率燃焼技術

エコジョーズは、高効率な燃焼技術も搭載しています。この技術により、燃料が効率的に燃焼し、より少ない量の燃料で同じ量の熱を生み出すことができます。これにより、エネルギー効率が向上し、環境への負荷も減少します。

実際のユーザーレビューと評価

給湯器を選ぶ際には、実際のユーザーからの評価やレビューも重要な情報源となります。従来型給湯器とエコジョーズの使用感や満足度を比較することで、より具体的なイメージがつかめます。ここでは、これらの給湯器に関する有益な評価とレビューを紹介します。

https://twitter.com/redmagician/status/1641321493459275778
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